日本協会の霜田正浩強化担当技術委員長(48)が23日、「2015年日本代表強化指針」を発表した。この日、東京・JFAハウスで開催された技術委員会やJリーグ強化担当者会議で申し送りされ、A代表を頂点に世代別代表まで共通した課題を挙げた。

 以前から課題に挙げられてきたことを指針に込めた。「今までやってきたことを否定せず、そこに上積みしていかないと世界では勝てない。ポゼッションか堅守速攻かではなく、状況によって選手が判断していけないと」と話した。

 ◆「原点回帰」 ゴールに向かう意識やボールの奪い合いの攻防で勝つこと、ペナルティーエリア内の質の向上を強調。攻撃の優先順位や球際の強さ、泥臭さや執念などを訴えた。

 ◆「Japan’s Way」 スピードとテクニックで勝負する。全員守備と全員攻撃でチームの勝利のために戦う。運動量で圧倒する。日本の持ち味を生かすことにも触れた。

 ◆「世界基準へ」 フィジカルのさらなる向上、戦術的柔軟性、勝者のメンタリティの獲得。日本に欠ける部分に正面から取り組む必要性を強調した。

 日本代表ハリルホジッチ監督がこれまで訴えてきた日本の課題を前面に押し出した形の「指針」で日本が世界への道を歩む。