日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(62)が12日から異例の1泊2日で行われる日本代表候補合宿(千葉県内)で、生き残りをかけたサバイバルマッチを行うことが8日、分かった。同監督の強い意向で練習スケジュールに紅白戦が組み込まれたことが判明。関係者は「かなり厳しい合宿になる。だから、コンディション万全の選手しか呼んでいない」と話した。

 今回はJリーグの過密日程の合間を縫い、就任間もない指揮官が「どうしても1回やりたい」と熱望して実現した国内組の短期合宿。時間的な制約から、指揮官の哲学や戦術を落とし込む座学(ミーティング)中心とみられていたが、それだけでは終わらない。

 球際での激しさを重視する同監督の“ハリルイズム”の浸透度、理解度をはかるにはピッチ上のガチンコ勝負が一番。実績ある海外組不在の今回は国際Aマッチ出場経験のない選手が9人も選ばれている。海外組が加わることが確実な6月開幕の18年W杯ロシア大会アジア2次予選へのメンバー選考は“狭き門”だが、アピールに成功すれば、その先には国内組で編成された日本代表で参戦する8月の東アジア杯(中国)もある。チャンスは“2倍”だ。

 今回のメンバー選考のたたき台となった国内組候補の大枠は約50人であることも判明。単なる意識のすり合わせの候補合宿に終わらず、第1関門を突破した28人による競争で、生き残りが求められる。