なでしこジャパンのGK山根恵里奈(24=千葉)が、最長身選手として女子W杯カナダ大会(6月6日開幕)に臨む。出場24カ国のメンバーが、29日までに国際サッカー連盟から公表され、187センチの山根はフランスのDFワンディ・ルナール(24)と並び、最長身と判明した。

 出場選手の中で最長身となった山根は「デカいだけと言われないように頑張ります」と控えめだったが、日本の懸案だった空中戦を一気に解決する可能性を秘める。「私が目いっぱい手を伸ばせば、競り勝てる選手はいない」と言うほど高さには自信を持つ。

 そんな山根がヘッド弾を狙ってゴール前に上がるかもしれない。1点を追う後半ロスタイムの味方のCK。点を取らなければ敗退のがけっぷち。「そういう場面になったら、いく可能性はあります」。これまで得点はないが、所属の千葉では皇后杯に向けてヘディングシュートの練習をしたことがある。「どうしても手でとりにいくタイミングで跳んじゃって」と苦笑いするが、ゴール前に上がることでFW大儀見らのマークが甘くなる可能性はある。

 昨年のJ1昇格プレーオフでは山形のGK山岸が、後半ロスタイムにJリーグ史上初の「GKヘッド弾」を決めた。連覇消滅がかかる瀬戸際で、山根がピッチを縦断してゴールに迫る-。その姿は会場のどよめきを誘い、日本の劣勢ムードが一変する可能性もある。W杯でヘッドがさく裂すれば、世界レベルで衝撃ニュースになる。【益田一弘】