オーストラリアを破り、2大会連続4強入りしたなでしこジャパンにとって、連覇で得られるものは、もちろん栄誉ばかりではない。

 観客動員も前売り段階で好調だった女子W杯カナダ大会、参加国数が増えたこともあってFIFAは成功に自信たっぷりだった。大幅な増収見込みは、賞金額にも表れている。総額1500万ドル(約18億7500万円)。前回11年ドイツ大会は総額740万ドルだったから倍増になる。

 優勝賞金も前回100万ドルから200万ドルと2倍。他に、前回7万5000ドルだった参加費(準備金)も20万ドルに増えた。もっとも、昨年の男子W杯ブラジル大会の優勝賞金は3500万ドルで女子の20倍近く。大会の歴史や規模、収入から考えれば当然なのだが、まだまだその差は大きい。

 連覇を狙う日本にとっては、うれしい「円安メリット」もある。前回優勝時の100万ドルは当時約8000万円。今回の200万ドルは約2億5000万円になる。優勝すれば、前回の3倍もの額が日本協会に入る計算になる。