FIFAランク4位のなでしこジャパンが、同6位のイングランドを下し、2大会連続の決勝進出を果たした。

 切り札の面目躍如だ。途中出場のFW岩渕真奈(22=Bミュンヘン)が嫌な雰囲気を一変させた。「流れが日本に向いてない状況だったので取り返そうと思った」。1-1の後半25分に投入されると、2分後にドリブルでペナルティーエリアの左から進入。わずかに合わなかったものの、グラウンダーのクロスを密集に送ってゴールを脅かした。

 さらに2分後だ。再びドリブルで切り込むと、今度は右足を振る。ポスト左に切れたが、チームの後半初シュートで活性化。「とにかく仕掛けようと思っていた」と笑顔で振り返った。

 右膝負傷を乗り越えて4戦連続で途中出場。決勝オウンゴールの場面もしっかりゴール前に走り込んでおり「相手が触らなくても永さん(大儀見)か私が決めていた」と頼もしかった。

 決勝でも役割は変わらない。「アメリカって強いですよね…。でも今まで戦えてうれしかったし、楽しかった相手。みんなで頑張って、いい結果を日本に持ち帰りたい」と力を込めた。