後半ロスタイム。川澄の右クロスにイングランドのセンターバック、DFローラ・バセット(31)が右足を伸ばし、クリアを試みた。だがボールはクロスバーに当たってゴールの内側ではねオウンゴール、決勝点になった。

 英BBC(電子版)は、試合後に号泣したバセットの涙が、90年W杯イタリア大会での「ガスコインの涙」と重なるという記事を掲載した。同大会のイングランドは準決勝で西ドイツと対戦し、PKの末に敗退。MFガスコインは試合中の警告で、勝利しても決勝でプレーできなくなり涙した。BBCには読者からの「バセットの涙が、ガスコインのものと同様に、象徴的に語り継がれることを期待する」などのコメントが集まった。