なでしこジャパンが2日(日本時間3日)、チャーター機で決勝戦が行われるバンクーバー入りした。

 会場のバンクーバーに空路で到着した佐々木則夫監督(57)はこの日、気合に満ちた表情だった。午前中移動だったこともあり眠そうな表情の選手も多かったが、指揮官は違った。「精神的にも体力的にもリラックスしながら、しっかりとコンディションを調整したい」と話し、中3日で迎える5日(同6日)の大一番を見据えた。疲労を考慮し、チームはこの日、宿舎内で軽めの調整だけで終えた。

 米国は因縁の相手だ。前回の11年ドイツ大会決勝は、延長後半に澤の右足ゴールで2-2に追いつき、PK戦を制して初優勝した。12年ロンドン五輪決勝も再戦となり、1-2で敗れる悔しさも味わっている。佐々木監督は「相手は世界ランク2位ですけれど、互角近くに戦えるようになってきたので、ここで勝ちきれるかをテーマにしたい。選手にはのびのびと、大胆に戦ってもらいたい」と一戦ごとにたくましさを増す選手たちに期待した。【鎌田直秀】