鳥栖MF藤田直之(28)が30日、緊急で日本代表に初招集された。浦和MF柏木が前日29日甲府戦での負傷で離脱。バックアップメンバーに名を連ねていた藤田は深夜に代役が伝えられた。

 一番の武器は「ロングスロー」。タッチラインからゴール前へCKばりに飛ばす伝家の宝刀で、数々の決定機を作ってきた。10年に鳥栖に入団して以来、主にボランチで司令塔として活躍。クラブでは主将も務める。霜田技術委員長は「鳥栖でもコンスタントに出ているし、主将としてキャプテンシーも発揮している。チームにまた新しいものを持ち込んでくれればと思う」と期待した。

 今年1月に第2子が誕生。新しく家族が増え、モチベーションが高まった中で代表に呼ばれた。「追加招集という形だけど、日本のために戦う機会を与えていただいたことを光栄に思う」。気持ちも高まった。

 憧れの代表。福岡大で1年後輩のFW永井が代表で台頭していくのを見て、思いは強くなっていった。流れを変える大きな「武器」を持って、28歳が成り上がる。