日本代表FW本田圭佑(29=ACミラン)が5日、W杯アジア2次予選アフガニスタン戦(8日)が開催される中立地イラン・テヘランで“あのFK”について、6年ぶりに語った。

 同地での初めての練習後、日本協会が指定する取材日で、報道陣の前に立った。

 ちょうど6年前の9月5日も同じ日本代表に招集されていた。当時は、代表定着を狙う若手。オランダとの親善試合(オランダ・エンスヘーデ)の後半18分には、FKのキッカーをめぐり、絶対的な存在だったMF中村俊輔(当時)と衝突している。

 あれから6年。忘れられない日に、テヘランで“あのFK”について聞かれ、冷静に次のように答えた。

 「後にも先にも、シュンさんよりFKがうまいと思ったことは1度もない。ただ、あの時は蹴りたかったから主張した」。

 6年前、試合後に“あのFK”について聞かれると、「そこ(FK)に関してはコメントを避けたい」と口をつぐんできた。そんなギラギラしていた23歳、オランダの小さなクラブ、VVVフェンロの司令塔は29歳、世界的ビッグクラブのACミランのトップ下になった。そして素直に、中村への敬意を口にした。

 もっとも、丸くなった訳ではない。ハリルジャパンの課題であるFKについて聞かれると「しっかりと決めるところで決めてきたという部分で、ここまで(のし上がって)きているので」とプライドをにじませた。