広島DF塩谷司(26)が1日、日本代表に選出され、初めてのW杯予選に挑戦する。

 5月の代表候補国内合宿で招集されて以来、約5カ月ぶりの招集となった。塩谷はクラブを通して「チームの力になれるように頑張ります」とコメントした。

 日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)も注目する。この日のメンバー発表会見で塩谷について「時間をかけて追跡してきた。テクニックはいいものを持っているし、パワーもある。チャンスを与えるメリットがある」と熱く語った。

 苦しかった故障を乗り越えた。6月に右足関節を負傷。全治3週間と診断された。8月上旬に開催された国内組で臨む東アジア杯出場を目指していたが、間に合わなかった。ハリルホジッチ監督は同杯のメンバー発表の際にも塩谷の名前を挙げていた。「ケガがなかったら呼ばれたのかな」と塩谷も感じた。悔しさを押し殺し、リハビリに努めた。

 約2カ月後の8月12日鹿島戦で復帰。「代表で呼ばれるように、Jリーグでアピールするのが一番近道」と信じて、最終ラインを支えてきた。所属の広島は現在第2ステージ首位、年間2位と優勝争いを繰り広げている。塩谷は主力として活躍。コツコツ続けた努力が再び実った。次なる目標は初めてのW杯予選出場。金髪の26歳DFがハリルホジッチ監督の期待に応える。