U-23日本代表の手倉森誠監督(48)が、充実のうちにJクラブの宮崎キャンプ視察を打ち上げた。9日の最終日は、C大阪対横浜FCの練習試合を視察。横浜FCのFWカズ(48)と面会し、8月のリオデジャネイロ五輪の事前合宿地選定について、貴重なアドバイスを受けた。

 サンパウロ州サントス市を候補の1つと考えていると話すと、カズからは「いいと思う。とても環境はいい」と太鼓判を押された。貴重な助言について「サントスと言えばカズさんだからね」。カズにとってプロデビューの地。帰国後も何度も訪問し、練習施設から宿舎まで、日本人の誰よりも知り尽くしている。手倉森監督はどうしてもカズの意見を聞いてみたかった。

 手倉森監督はさらに「力になってくれる方は、国内にたくさんいる」と話した。元日本代表監督のジーコ氏からは、早くから「本大会に出られることになったら、合宿地はビトーリアがいい」と助言を受けていた。神戸のネルシーニョ監督らも、協力を申し出てくれているという。

 宮崎視察では、日本をロンドン五輪4位に導いた千葉の関塚監督、W杯で2度指揮を執ったFC今治の岡田オーナーからも協力の約束を取りつけた。そしてカズからは「(オーバーエージ枠で)いつでも呼んでください」と敬礼までされた。本気とは受け取らなくても、親身さはありがたく受け取った。日本中からの後押しを受け、手倉森監督がメダル獲得へ動きだす。【塩畑大輔】