リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23(23歳以下)日本代表が行使する、24歳以上のオーバーエージ(OA)枠の3人目に浦和FW興梠慎三(29)が内定した。23日、日本協会が興梠に決まったことを発表した。

 既にG大阪DF藤春広輝(27)と広島DF塩谷司(27)が内定しており、発表されていた。

 OA枠の規定が採用された96年アトランタ五輪以降、同枠で招集された選手と五輪代表の戦いを振り返る。

96年アトランタ五輪(グループリーグ敗退) 招集なし

主なメンバーはGK川口、DF松田、MF中田、MF前園、FW城ら。28年ぶりの本大会出場を果たし、グループリーグ初戦で優勝候補筆頭のブラジルと対戦。後半27分、MF伊東が挙げた歴史的ゴールを守りきり1―0で勝った。この快挙を海外の通信社は衝撃的な事件として全世界に打電。「マイアミの奇跡」として語り継がれる。日本は続くナイジェリアに0-2で敗戦。ハンガリーを3-2で破り2勝1敗としたが、得失点差でグループ3位となり決勝トーナメントに進むことはできなかった。

日本対ブラジル 決勝ゴールを決め喜ぶ左から伊東輝悦、路木龍次、鈴木秀人、遠藤彰弘、中田英寿。左端はブラジルのロベルト・カルロス
日本対ブラジル 決勝ゴールを決め喜ぶ左から伊東輝悦、路木龍次、鈴木秀人、遠藤彰弘、中田英寿。左端はブラジルのロベルト・カルロス

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00年シドニー五輪(ベスト8) GK楢崎正剛、DF森岡隆三、MF三浦淳宏

主なメンバーはDF宮本、MF中田、MF中村、MF稲本、FW高原、FW柳沢ら。グループリーグ初戦の南アフリカ戦、続くスロバキア戦に勝利。最終節のブラジル戦は敗れたがグループ2位で決勝トーナメントへ進んだ。準々決勝の米国戦はFW柳沢のゴールで先制。追いつかれてもFW高原のゴールで勝ち越したが、終了間際に同点とされた。延長でも決着が付かずPK戦の末に敗れた。GK楢崎は試合中の接触プレーで流血、血染めのユニホーム姿で最後までゴールを守り抜いた。

米国との準々決勝でGK楢崎は血に染まったユニホームで試合をする
米国との準々決勝でGK楢崎は血に染まったユニホームで試合をする

04年アテネ五輪(グループリーグ敗退) GK曽ヶ端準、MF小野伸二 

主なメンバーはDF闘莉王、DF阿部、MF松井、FW大久保ら。グループリーグ初戦でパラグアイと対戦。小野の2得点も実らず3-4で敗れた。イタリアとの第2戦も2-3と、続けて1点差で敗戦。ガーナとの最終節はFW大久保のゴールで1-0と勝利したが、グループ最下位となり決勝トーナメントへ進めず。

日本対パラグアイ 前半、小野伸二(中央)はPKを決め、抱きかかえられる
日本対パラグアイ 前半、小野伸二(中央)はPKを決め、抱きかかえられる

08年北京五輪(グループリーグ敗退) 招集せず

主なメンバーはDF長友、DF内田、MF本田圭、MF香川、FW岡崎ら。初戦で米国に0-1で敗れると、続くナイジェリアに1-2、オランダに0-1と3連敗。得点もナイジェリア戦でのFW豊田の1点のみだった。1勝も挙げることができないままグループリーグ最下位で姿を消した。

日本対米国 後半、ドリブルするMF本田圭
日本対米国 後半、ドリブルするMF本田圭

12年ロンドン五輪(4位) GK林彰洋、DF徳永悠平、DF吉田麻也(林は帯同せず)

主なメンバーはMF宇佐美、MF山口、FW清武ら。スペインとのグループリーグ初戦をFW大津のゴールで1-0と勝利すると、続くモロッコにもFW永井のゴールで1-0と勝利。ホンジュラスとの最終節は0-0で引き分けたが、グループ首位で決勝トーナメントに進んだ。準々決勝のエジプト戦はDF吉田のゴールなどで3-0と快勝したが、準決勝はメキシコに1-3で敗れた。韓国との3位決定戦は0-2で敗戦。メダルに1歩届かなかった。

エジプト戦でゴールを決めたDF吉田(右)は「オレだ、オレだ、オレだ」のポーズを披露。FW清武(左)FW大津も大爆笑
エジプト戦でゴールを決めたDF吉田(右)は「オレだ、オレだ、オレだ」のポーズを披露。FW清武(左)FW大津も大爆笑