東日本大震災の発生から今日11日で5年たつ。U-23(23歳以下)日本代表の手倉森誠監督(48)は、仙台の監督時代に被災。12年に仙台をJ1で準優勝に導き、今年1月はリオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねるU-23アジア選手権で初優勝した。青森県出身の東北人として「希望の光」になるため、8月4日開幕のリオ五輪で「メダルを取って恩返ししたい」と48年ぶりの快挙を誓った。

 震災5年の前日に、手倉森監督を新たな試練が襲った。新潟が10日、U-23日本代表FW鈴木武蔵(22)とDF松原健(23)が、ともに全治3カ月の大けがを負ったと発表。鈴木は2月28日の練習で左大腿(だいたい)四頭筋を肉離れ。松原は右膝外側半月板の再手術を受けた。8月の本大会へ微妙な状況となった。

 手倉森監督は「サッカー人生にアクシデントは付きもの。焦らず治してほしい」と思いやった。一方で「代わりに入ってくる選手にはギラギラしてほしい」と世代全体に奮起を促した。

 2人には本大会でも核になる期待をかけていただけに、穴は大きい。活用を明言している24歳以上のオーバーエージ(OA)枠に言及し「当然、OAの選考方針も変わってくる」と影響を認めた。それでも、まずは23歳以下のリオ世代から新戦力を探す。21日からのポルトガル遠征に向けて「補充したメンバーの戦いぶりで選考基準が変わってくる」と台頭を求めていた。