U-23(23歳以下)日本代表が、事実上の残り2試合で反骨心を示す。前日23日のU-20ポルトガル戦に0-1で敗れ、手倉森ジャパン32試合目で初の2連敗。初優勝の可能性が消滅した。試合は前半、ワンタッチプレーでゴール前ど真ん中を破られて決勝被弾。4歳下の東京五輪世代2人も先発した年下に屈し、FW浅野は「負けたくないプライドはあったけど…」と唇をかんだ。

 無得点も13試合ぶり。このチームを初めて生観戦した西野技術委員長からは「組織で圧倒しても『個』でやられる」と世界の1発の脅威を指摘され、MF矢島は「これが五輪本番だったら、まず1次リーグ敗退」と厳しい現状を口にした。

 試合後、手倉森監督は「そう簡単に世界では、のし上がれない。ロッカールームでは改善できた部分を評価したが、それを慰めと受け止めた選手の発奮に期待したい」と言った。

 一夜明けると、反骨心を植えつけた。前評判が低く、敗退もささやかれた1月の最終予選を引き合いに出し「結果が付いてこない状況は得意だろ? 負けて強くなってきたんだろ? もう1度『今に見てろ』という思いを持とう」と訴えた。

 一方で「成長が見られないようなら、けが人の復帰を待つだけだ」と、新戦力のふるい落としも示唆。グループ2位による3位決定戦への進出も難しくなったが、今日25日のU-23ギニア戦から、よりシビアに選手の能力を見極めていく。【木下淳】