日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)がJリーグ3年連続得点王、川崎FのFW大久保嘉人(33)の招集の可能性に言及した。1年前の国内組候補合宿に1度呼んだが、W杯アジア2次予選には招集しなかった。理由を問われ、正直に「ちゅうちょしている」とし、その上で「必要なら呼ぶ」とした。6月のキリン杯のメンバー発表会見にもかかわらず、メンバー外の選手にも熱弁を振るった。

 メンバー発表会見は1時間半近くも続いた。理由は、ハリルホジッチ監督がメンバー外の選手についても、大いに語ったから。注目はリオ五輪の24歳以上のオーバーエージ(OA)候補にも挙がる点取り屋の大久保について。「なぜ呼ばないのか?」という質問に正直に答えた。

 「(Jリーグで)一番良い、まれなゴールゲッターです。彼には特徴があり、ペナルティーエリア付近でしか動きが見られない。天性の得点感覚があるが、A代表では組み立てにも参加し、守備にも戻らないといけない。(選出を)ちゅうちょしているということです。大久保の動きだけを見た試合もあるが、A代表で生きるイメージがわかなかった」と言った。

 ことサッカーについては、いつも「私は知っています」と自信満々の64歳が珍しく迷いを口にした。その上で「必要なら呼びます」と含みを持たせた。これまで、大久保を招集しない理由を年齢としてきた。

 ただ、全選手へのメッセージとして「いいパフォーマンスをしていれば、代表に入ることができる。35歳だろうが40歳だろうが」と枠を広げた。

 さらにハリル流会見では抜てきした同じ川崎FのMF大島に、いきなり「私にあいさつがない」と小言。身長168センチの小柄なMFの才能を評価し「もう身長は伸びないので、他の部分を伸ばしていきたい」とより大きく成長させると約束するなど、いつも通り、しゃべり倒した。この調子で? キリン杯で格上と位置付ける相手をしっかり倒してもらいたいところだ。【八反誠】