日本代表FW本田圭佑(29=ACミラン)が27日、初招集され30日に合流する同MF小林祐希(24=磐田)への期待感を「少し若いころの自分にダブる部分もある」と表現した。東京近郊でのキリン杯に向けた事前合宿に合流。抜てきされ強気な発言を連発した「本田2世」との会食も明かすなど、大いに語った。

 本田は注目の新鋭を「小林君」と言い語り出した。「実は1度ミラノで食事していて、その時が初対面だったんですけど、すごく自信のある、何も恐れず発言するという部分で、少し若いころの自分にダブる部分もある。話した時は面白い青年だなと思いました」。素直に期待感を口にした。

 小林祐と同世代で、本田が才能を評価するG大阪FW宇佐美、ザンクトパウリFW宮市らには、あえて厳しい発言をすることが多い。だが、ミラノまでやって来て、知人を通じてとはいえ初対面でも強気な発言を続けた5歳下の若手を気に入ったようだ。

 同じ左利き。強烈なFKを武器にするトップ下タイプの選手。共通点が多く「2世」とみる向きもあるが「そんなこと、どっちゃでもいい。みんなまた、しょうもないこと書くんでしょうけど、彼自身が、言ったことをどう実現していくのかを注目してほしい。そういう発言するタイプは日本には少ない。希少価値が高いがゆえに、大事にしてあげてほしいと思う」とした。

 FKのキッカーについては「うまけりゃ、蹴ればいい」と争うつもりはない。プレーも映像でチェックしたというが、それは「ホルンのオーナーですから(笑い)」。実質的に保有するオーストリア3部クラブのためとした。最後まで、どこか、評論家的な口ぶりでもあった。期待を寄せているのは間違いない。だが、現時点で「小林君」「青年」と呼ばれている磐田の4番はまだ、代表の4番を本気にさせる存在ではないようだ。【八反誠】