既に1次リーグ敗退が決まっていたU-23(23歳以下)日本が、最終戦でU-22イングランドに0-1で敗れた。守備に負傷者が続出する中、センターバック(CB)の三浦弦太(21)が右太もも痛で欠場。169センチのボランチ喜田拓也(21)が急造CBで健闘したが、攻撃陣が無得点に終わった。1勝3敗の4位で大会を終えた。

 けが人が相次いだ大会を象徴する最終節だった。21日の初戦パラグアイ戦でCB岩波と左SBの亀川が負傷。その後、2試合でフル回転したCB三浦が今度は右太ももの張りを訴え、大事を取ってスタンド観戦した。大半が180センチ超のイングランドを相手に、169センチの喜田がCBに入るスクランブル布陣。直接の要因とはならなかったが、前半15分に失点。DF三丸が与えたPKを決められた。

 この試合用に25日のギニア戦途中から準備した3ボランチも開始から試せなくなった上、大会3度目の先制点を献上。もくろみが早々に外れた中、A代表に選ばれたボランチ大島が長短のパスで試合を組み立てようとしたが、今大会3戦12得点のイングランドを止めるのに精いっぱい。1点ビハインドで折り返した。

 相手は前節から9人も変更してきた。意地を見せたかったが、後半12分にMF野津田がクロスバー直撃シュートを放って以降、形を作れない。A代表のFW浅野が抜けた攻撃陣は、さらに決定力を失った。喜田が想像以上の出来で失点を防ぎ、27分からは井手口が左サイドバックで健闘したが実らず。8月のリオ五輪へ課題山積の大会となった。【木下淳】