日本サッカー協会は25日、W杯アジア最終予選に臨むハリルジャパンの代表メンバー24人を発表した。

 J2から唯一選出されたC大阪山口蛍(25)は驚きを隠せなかった。

 山口は今夏、ドイツ2部ハノーバーからC大阪へ復帰。しかし、この移籍に関してハリルホジッチ監督は「うれしくない。しかも日本の2部に帰ってきた。ドイツでもっともっと向上する予定だった選手。これではA代表で先発を取るのは難しいだろう」と不満を示していた。

 山口自身も落選を覚悟していたため「(招集に)ビックリしている部分はある。監督のコメントを聞いているとしばらく呼ばれないのかな、という感じで(代表を)意識していなかった」と、本音を吐露。ドイツではハリル監督が直接山口のもとを訪れ、励ましたこともあったという。「試合に出たり、出なかったりという状況で『しっかりやれば大丈夫』と言われた」。

 C大阪復帰を歓迎していなかった指揮官だが「良い選手を手放すことはできない。A代表ではいいプレーをしてくれている。蛍(山口)のようにボールを奪える選手はいない。ここにいるのは彼が良いプレーをしているということ」と、選出の理由を明かした。

 3月のW杯アジア2次予選で負傷して以来の代表復帰。初めての最終予選に向けて「自分の良さを意識しながらやりたい。あといつも攻撃の部分でも『もっとできる』と言われるので、こういう舞台で出せるかどうか確かめたい。今まで以上に激しくいかないと」と、闘志を燃やしていた。

 山口は28日の天皇杯1回戦、四国リーグ高松戦(香川)には出場せず、代表合宿へ合流する。