U-19(19歳以下)日本代表候補のFW小川航基(19=磐田)が、エースの力を証明した。26日、都内で行われた日体大との練習試合で2得点。5大会ぶりの出場を目指す来年のU-20W杯(韓国)の予選を兼ねるU-19アジア選手権(10月13日開幕、バーレーン)のメンバー発表前最後の実戦で、東京五輪のエース候補が結果を残した。メンバーは明日28日に発表される。

 小川が得点力を示した。0-0の前半7分、DF藤谷のクロスを足に当て、GKの股を抜き先制点。さらに1-0の同19分にも、右サイドへ抜けたMF長沼の折り返しを、ゴールに流し込んだ。「いい形だった。得点を取って、チームを勢いづかせるのを期待されている」と頼れるエース。メンバー発表に向け、指揮官を安心させた。

 リオ五輪ではトレーニングパートナーとして手倉森ジャパンに同行。手倉森監督からの金言「U-20からW杯。(五輪経由の)もう1つ前を目指せ」を胸に刻む。目標は高く、リオ世代を追い抜く飛び級のA代表。そのためにはU-19アジア選手権の活躍が近道になる。「東京オリンピックは期待できるなと、期待してもらいたい」。5大会ぶりU-20W杯出場の立役者となれば、インパクトは大きい。

 上を目指すが、下の世代からも刺激を受ける。バルセロナ下部組織出身のFW久保ら2大会ぶりにU-17W杯出場を決めたU-16日本代表について「いい流れを作ってくれた。自分たちもやらないといけないという気持ちになった」。突き上げにも期待し「風格を見せて、引っ張りたい」と自覚がにじんだ。【上田悠太】

 ◆U-19アジア選手権 39回目を迎える19歳以下の隔年開催大会。今回は10月13日から30日までバーレーンで行われ、出場16チームが4組に分かれる1次リーグで日本はイエメン、イラン、カタールと対戦する。来年5月開幕のU-20W杯(韓国)アジア予選を兼ねており、上位4チームが出場権を獲得。開催国の韓国が準決勝に進んだ場合は、準々決勝で敗れた4チームで5位決定戦を実施する。日本は06年大会の準優勝を最後に4強を逃している。