日本サッカー協会の技術委員会が8日、東京・JFAハウスで行われ、東京ユースに所属する15歳の久保建英のコンディション管理などについて話し合われた。日本代表監督の選定やA代表の強化について話し合う委員会で、1人の選手の処遇が議題となるのは異例。西野朗技術委員長(61)が「日本の宝」とするバルサ育ちの天才のための“久保会議”となった。

 昨年12月に飛び級でU-19(19歳以下)日本代表に招集された久保は今年、5月開幕のU-20(20歳以下)W杯(韓国)と10月のU-17W杯(インド)への“W杯ダブル出場”が期待されている。2つのカテゴリーの代表活動に加え主戦場の東京U-23でのJ3参戦も含め、かなりの過密日程を強いられる。

 G大阪の監督時代に宇佐美(アウクスブルク)ら10代の才能あふれる選手を指導した西野委員長は「オーバーワークにならないようにしないと。うまく、20のW杯を経験して17のW杯で世界にアピールできればいい」。世界が注目する才能が過密日程でパンクすることがないよう、まず技術委員で話し合った。

 今後はクラブと連携しながら3月のU-20の合宿に招集しフィジカルテストを実施。その後の海外遠征も含め“久保シフト”で注意深く状態を見守っていく。【八反誠】