日本協会は25日、W杯アジア最終予選タイ戦(28日、埼玉)に臨む日本代表からMF今野泰幸(34=G大阪)ら3選手が離脱すると発表した。左脚負傷のFW大迫と右足親指骨折のMF高萩も離脱し、川崎フロンターレのFW小林と浦和レッズMF遠藤が追加招集された。この日はさいたま市内で練習を行った。

 昨夏のリオ五輪で主将を務めたMF遠藤は午前中、さいたま市内で東京国際大との練習試合(35分×2)にフル出場し、試合終了直後に知らせを受けた。慌ただしく練習場を離れて1度自宅に戻り、すぐさま宿舎ホテルへ。午後5時半からの練習前にはハリルホジッチ監督と約1分半会話し、ボール回しに加わった。

 浦和ではセンターバックだが、本職はボランチ。五輪でも1列前だった。最終ラインに入る浦和でも、長短の正確なパスを供給して攻撃のスイッチを入れる。「今年はボランチでも勝負できるようにしたい」と、1月の新シーズン始動日の走り込みから先頭に立った。運動量の増加にも対応できる体は出来上がっている。ボランチでのプレーは遠藤自身も待ち望んでおり「アグレッシブさを出していけたら」と気合十分に語った。

 タイ戦は通常のダブルボランチが有力視され、MF山口のペアが焦点。候補にはMF倉田が挙がるが、浦和での安定感を示せれば遠藤にも可能性はある。会場は勝手知ったる埼玉だ。故障者続出の危機を「代役の代役」が代表定着のチャンスに変える。