サッカーのU-20(20歳以下)W杯韓国大会(5月20日~6月11日)に向けてドイツ遠征中のU-20日本代表が27日、ベルギーのリエージュで同国1部スタンダールのU-21との練習試合に3-0で快勝した。飛び級で招集されているFW久保建英(15=FC東京ユース)はこの世代で初先発し、1-0の後半12分に初めて直接FK弾を決め、W杯出場へアピールした。

 遠征最終戦でチーム最年少の15歳は存在感を示した。後半12分。右サイドでMF堂安が倒されてFKを得ると、久保がボールの前に立った。左足を振り抜き、ゴール右隅に直接たたき込んだ。22日のルクセンブルク1部デュドランジュ戦で、3度目の飛び級招集にして初めて海外勢から得点を挙げており、遠征を4試合2得点で締めた。8日の東京(サテライト)との練習試合後に「上の世代で呼ばれたら緊張するけど、ピッチに入ったらやるだけ」と語った通り、5歳上の選手に交ざって躍動した。

 チーム2点目を挙げると、後半29分にエースFW小川と交代。久保に刺激されるように、小川も同40分にゴールで続いた。こちらは26日にドイツ3部首位のデュイスブルク戦でハットトリックを決め、4試合4得点。この日は小川とダブルエースのFW岩崎もPKで先制点を挙げ、点取り屋が初めてそろい踏みした。

 全日程を終え、内山監督は「試合を重ねるごとに攻守において良いプレーが多くなり、全体として良いイメージを共有できた代表活動になった」と収穫を口にした。

 U-20W杯に日本は07年カナダ大会以来、5大会ぶりに出場する。大会前最後の海外遠征は充実の準備期間となった。最も大きな背番号24を付け、試合ごとに期待を高める“末っ子”はチームとともに今日29日、帰国する。