視覚障がい者による5人制サッカーの初の女子国際大会「女子ブラインドサッカートーナメント」(5月2日開幕、ウィーン)に出場する日本代表の壮行会が22日、都内で行われた。

 ブラインドサッカー女子日本代表は4月に発足したばかり。初の海外遠征と初の公式戦で、初代代表としての歴史の1歩を踏み出すことになる。

 主将のDF原舞香(26)は「女子だけのチームができてうれしい。男子には代表の目標があってうらやましかった。主将としてチームを引っ張って、みんなのプレーを引き出せるようにしたい」と責任感をにじませた。村上重雄監督(34)は「歴史のスタートに立った。自分たちで未来をつくるためにいい結果を残せれば」と話した。初の国際大会の上に対戦相手は未定で、「今は相手国の情報はベールに包まれています。どんぐりの背比べになる。他国も同じ条件なのでやるしかない」と決意を口にした。

 壮行会には日本障がい者サッカー連盟会長で、元日本代表の北沢豪さん(48)、元女子サッカー日本代表GK海堀あゆみさん(30)も駆けつけ、「代表」の心構えを伝授。北沢さんは、93年の「ドーハの悲劇」を例に挙げ「サッカーは3秒あれば点は取れるし取られる。日常からあきらめずにどれだけ集中してやれるかが大事」と語った。

 また、北沢さんは当時の日本代表には選手達が一堂に集まれる「リラックスルーム」で各選手がコミュニケーションを深めていったエピソードも披露。海堀さんも、なでしこジャパンにも同様な部屋があり、選手全員で試合映像を振り返りながら改善点を話し合ったことを明かした。2人から「リラックスルーム効果」を聞いた原は「さっそく次の遠征で、リラックスルームをつくりたい」と目を輝かせていた。