この日も2点ビハインドから果敢に前線に仕掛けた。「自分はやってるんやぞ、という姿勢を見せてチームにスイッチを入れたかった」。内山監督も「苦しい状況の方が彼にはいいのかもしれない」と言うほど、逆境から気持ちではい上がってくる。だからこそ、まだ満足しない。「ハットトリックできれば良かった」。次は決勝トーナメント。堂安はまだまだ上昇していく。【小杉舞】

<堂安得点メモ>

 ▼1試合2得点 U-20W杯で1試合2発は、97年6月20日1次リーグ・コスタリカ戦のMF大野敏隆、03年12月8日決勝トーナメント1回戦韓国戦のFW坂田大輔に次いで日本代表史上3人目(3得点以上のハットトリックはなし)。

 ▼大会3得点目 1次リーグ初戦の南アフリカ戦の1点と合わせて今大会3点目で、得点ランク2位タイに浮上(1位はベネズエラFWコルドバで4得点)。日本の個人1大会最多得点は4得点で、97年のFW柳沢敦と03年のFW坂田大輔が記録。

 ◆堂安律(どうあん・りつ)1998年(平10)6月16日、兵庫・尼崎市生まれ。中学1年でG大阪ジュニアユース入り。同ユースに昇格。15年、高校2年で2種登録され16歳11カ月11日でACLのFCソウル戦で公式戦デビューを飾る。高校3年だった昨年、飛び級でトップ昇格を果たす。J1通算13試合3得点。172センチ、70キロ。