U-20(20歳以下)W杯韓国大会決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦(30日、大田)で、FW高木彰人(19=G大阪)が初先発することが濃厚になった。

 29日は大田市内で練習。U-20日本代表では2列目で起用されることが多かったが、今回は2トップの一角を任される。本職での起用に高木は「いつかチャンスがあると思って(集中力を)切らさずコンディションを上げてきた。結果を出せば、何かしら世界が変わってくると思う。結果を意識していきたい」と闘志を燃やした。

 悔しさをバネにする。同じG大阪の下部組織から育ってきたDF初瀬、MF堂安、市丸と3人が今大会の代表に選出された時、高木は1人落選した。だが、MF森島(広島)が負傷離脱して追加招集。フィールド選手では「19番目の男」だった。「(G大阪で)自分だけ落ちたのは相当悔しかった」。落選時は落ち込み、追加招集されても戸惑いがあった。しかし、合流すればもう関係ない。「みんなの顔を見て、ようやく切り替えられた。あとは残された時間で結果を出すしかない」。複雑だった思いも、全てゴールにぶつける。

 G大阪勢の好連係も期待される。高木、初瀬、堂安、市丸は中学のジュニアユース時代からずっと一緒に育ってきた。1次リーグ第3戦のイタリア戦でも市丸のパスを受けた堂安がドリブルで突破し得点。「あうんの呼吸」が光っている。高木は「自分のことも分かっているし、いいコンビネーションができたら。ガンバ勢のみんなで組織力を見せて行けたら」。堂安も「信頼し合ってプレーしたい」。14年ぶりの8強入りが懸かる大切な試合。チャンスが巡ってきた高木は、ただゴールを目指す。