【大田(韓国)29日】U-20(20歳以下)日本代表MF堂安律(どうあん・りつ、18=ガンバ大阪)が再び救世主となる。U-20W杯韓国大会の決勝トーナメント1回戦は今日30日から行われ、日本はベネズエラと対戦。3試合3得点の堂安は、日本の個人大会最多得点と今大会の得点ランク首位(ともに4点)にあと1点。一番乗ってる男が14年ぶりの8強へ導く。

 前日練習で堂安は右MFで攻撃の連係を確認し、PK練習ではキッカーの1番手を買って出た。責任感、集中力は一段と増してるようで「自分の力で勝利へ導けたら」とゆっくりとした口調で語った。1次リーグ3試合で3得点と好調。最終のイタリア戦では決勝トーナメント進出を決める2点を挙げており「いい感じ。明日も結果を残したい」と新エースの自覚を見せた。

 日本の大会個人最多得点は97年のFW柳沢敦と03年のFW坂田大輔の4得点。また、今大会の得点ランク首位はベネズエラFWコルドバの4得点で、“直接対決”に向けて「自分よがりなプレーはしすぎないように、チームの勝利を優先したい」と冷静だった。

 今大会はゴール前へ果敢に飛び込み、得点を重ねた。「点取れるようになったなと思う。(ゴール前で)入っていく位置をつかんできた」と自らの成長を感じている。G大阪で定位置を獲得するため、今季から意識的に運動量を増やした。諦めずに走ることで得点パターンが身についてきた。「足りひんのは技術じゃないと分かった」。3試合フル出場でも、今の堂安に疲労は関係ない。チームの勝利のため、縦横無尽にピッチを駆け回る。【小杉舞】

 ◆大会方式 決勝トーナメントは90分で勝敗が決しない場合は30分の延長戦を行い、それでも決着がつかない場合はPK戦で勝者を決める。