来年のW杯ロシア大会で日本代表が着用する新ユニホームが6日、日本協会と公式提供元のアディダス社から発表された。

 6大会連続となる出場に向けて「勝利への魂で染め上げた」という「勝色」をベースカラーに。日本の伝統色である深く濃い藍色で、戦国時代の武将が戦いに挑む際、身にまとった「よろい下」と呼ばれる着物に使われていた藍染めの生地から、最も濃い色として採り入れた。

 「勝色」の深く濃い藍を出すためには、布をたたきながら染める必要があり「たたく」→「褐(かつ)」→「勝つ」と掛けて、勝利への験担ぎをしていたと伝わっているという。この伝統的な「勝色」をホームユニホームのベースカラーに採用することで、藍染めというジャパンブルーの原点に立ち返り、18年W杯ロシア大会での日本代表の勝利をイメージする。

 デザインの特徴として、歴史を紡ぐ糸をイメージした「刺し子柄」を採用。18年は、日本がW杯に初出場したフランス大会から20年の節目で、これまで日本サッカーの歴史を築いてきた選手、スタッフ、サポーターの思いを紡ぎ、ロシア大会へ挑むメッセージが込められている。

 Vネック部分の「ビクトリー・レッド」は、侍の着物の前合わせ部分からインスピレーションを受けたと説明。日本を象徴する日の丸の赤を配し、世界で勝利を目指す日本を表した。

 技術面では、フットボールに特化して独自のアレンジを施したテクノロジー「クライマチル」を搭載。極細の糸を採用し、すぐれた速乾性、通気性と冷却性を実現した。丸みを帯びた着丈形状に関しては、よりモダンなルックスと動きやすさを両立させた。

 ショーツにはウーブン生地を採用。軽さ、耐久性、撥水(はっすい)性、動きやすさを兼ね備え、ソックスは、ショートソックスとカーフスリーブの組み合わせによる「ツーピースコンストラクション」を採用。選手の好みに応じてショートソックスをカスタマイズでき、より高いパフォーマンスを発揮することが可能となっている。

 この新ユニホームは、アディダスオンラインショップで6日午後6時から先行発売が始まった。