森保ジャパンが準々決勝で敗退し、8強に終わった。東京オリンピック(五輪)森保一監督(49)率いるU-21日本代表はウズベキスタンに0-4で完敗。攻守において、かみ合わずミスを連発した。指揮官就任後、初めて臨んだ公式大会は屈辱的な敗戦で幕を閉じたが、この悔しさを糧に東京五輪まで成長を続けていくしかない。

 試練の90分間だった。日本は前半から相手の攻撃にさらされた。31分にミドルシュートで先制点を決められると、最終ラインのパス交換を奪われるミスから追加点を許した。この後も我慢できず39分に3失点目。森保監督は「耐えるというところを大いに改善しないといけない」。4失点は指揮官にも選手にも重くのしかかった。

 2日に大阪で合宿を始めて18日間。大会4試合で得た「収穫」は山積みの課題だ。1次リーグこそ3連勝したが、U-23で構成したウズベキスタンとの力の差は明らかだった。指揮官は「時間の経過とともに相手の局面での身体の強さを感じた。プレッシャーをかけられた時にもっと判断を早くしないと。相手は時間とスペースを与えてくれなかったが、その中でも技術を発揮できるよう予測の早さを上げないと」と、次々に反省点を挙げた。

 大会を通じて選手間での話し合いが少なく、悔いを残した選手もいた。だが立ち止まってはいられない。それは指揮官の言葉に表れている。「もっと上を目指し続けなければいけない。足りなかったという課題を持って、選手も私自身もチーム力をより発揮できるように、次へのモチベーションにしていきたい」。悔しすぎる惨敗。それでも、この1敗は必ず東京五輪への糧にしなければならない。【小杉舞】

 ◆森保監督の話 相手の方が上だった。個人の判断や局面の強さ、成熟度もまだまだ追いついていかなければいけない。まだチームは立ち上がったばかり。個としてもよりよい選手に育ってもらえるように活動していきたい。