ワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表MF本田圭佑(32)が2日、インターネットテレビ局AbemaTVのニュース番組「AbemaPrime」(月~金曜午後9時)に生出演し、米国の人気俳優ウィル・スミスとともに1億ドル(約110億円)規模のベンチャーファンドを設立したことを受けて、W杯後に1日10時間もプログラミングの勉強を行っていると明かした。

 本田は「(ロシアから)帰って、初めてプログラミングを習いました。1日10時間、やっていました」と語った。勉強した理由について「テクノロジーを使ったような会社に投資をしていますので、商品は全てプログラミングからプロダクトが出来上がる。作っているエンジニアの気持ちを知るためにも学んだ」と説明。その上で「サッカーで言うと、監督がサッカーのことを知らずに『本田、お前ベンチ』と言われるの、腹立つじゃないですか? 商品のことを少しでも理解するのがきっかけ」と言い、笑った。

 本田は世界における社会問題について、熱く語った。「日本にいると皆さん、なかなか分からないと思いますけど、世界では本当に貧しいところがたくさんある。サッカーの夢を追うことさえ出来ない子がたくさんいる。その理由は経済的な問題、解決に一番大事なのは教育。知識、生きていく術を学ぶことですね」と貧困と教育の問題が世界で深刻だと語った。

 その上で「でも、残念なことに貧しいエリアでは、学校に行くのもままならない。子どもが親の仕事を手伝っているのが現状。経済、教育格差を僕1人では解決できないことを、僕より影響力のある人を巻きこむことで、子どもたち1人1人に夢を与えられるんじゃないかという純粋な思いからやっています」と子どもたちの支援を続けている理由を語った。

 本田は「好きな言葉で『成功にとらわれるな、成長にとらわれろ』と言う言葉がある。生きているうちは成長していきたい…周りの人間と普段から話していますね、周りには熱いヤツが多いです。こういった活動をやっていく上で必要なのは愛情…競争だけでなく協調性が求められる。サッカーとはアプローチが違う」などと語った。

 本田がウィル・スミスとともに立ち上げるベンチャーファンドの名称は「ドリーマーズ・ファンド」で、所在地は米国ロサンゼルスとなる。7月中に立ち上げ、野村ホールディングスも参画する。本田は「米国のベンチャー企業のために立ち上げた。僕のお金を日本のベンチャー企業に投資するプロジェクトもやっている。素晴らしいビジョンには僕が投資します。プレゼンしに来て下さい」と笑みを浮かべた。