日本代表DF吉田麻也主将(30=サウサンプトン)が束ねた守備陣はウルグアイの猛攻の前に3点を失い、多彩な攻撃を見せたFW陣とは対照的に課題山積となった。

特に後半5分には、吉田が自軍深い位置でつぶされ、大ピンチに見舞われた。ファウルでもおかしくない際どいプレーだったが、簡単に倒れて笛を予想したような動きは、強豪相手としてはもろく映った。また、12分には最後尾にいたDF三浦が安易なバックパスをFWカバニに奪われ、失わなくていい2点目を与えてしまった。ここでも、最終ラインを統率する吉田の目配りが足りないポイントとなった。

6月のW杯ロシア大会を終えてから、森保ジャパンには今回初めて招集された。22年W杯カタール大会に向けたチームの大黒柱になる存在として主将を託された。今季は所属するサウサンプトンで出番が得るのに苦しみ、合宿中には「W杯が終わってから、選手としてこの2カ月、なにもやっていないしなにも手応えがなくきた」と自身を戒めるように語ってもいた。それでも、指揮官をはじめチームからの信頼は揺るがない。

6月のW杯ロシア大会までの約7年間、MF長谷部誠が巻いたキャプテンマーク。W杯後に長谷部が代表引退を表明した際には涙も流した吉田。受け継ぐことの重みは分かっている。「自分が信じる形でチームを引っ張りたい」。代表でも、チームでも、幾度となく苦境を乗り越えてきた。ウルグアイという攻撃力を誇るチームに、3失点は反省すべき点は多いが、吉田のキャプテンデビュー戦としては、カバニらとやり合った末に感じる部分が多いことは今後に生きる材料となるはずだ。