日本代表の森保一監督(50)はベネズエラに引き分け、初陣からの4連勝はならなかった。試合後の会見は以下のとおり。

 

まずは、日本もベネズエラもホテルから大分銀行ドームへ来る途中、渋滞というアクシデントに巻き込まれて、試合を開始することになりました。ただ、我々ではなくて、雨も降っていたし観戦には難しい状況の中、試合を見に来てくださったサポーターの皆さんには、応援ありがとうございました、とお伝えしたい。大変な状況の中、来てくださった方に感謝したいと思います。

 

我々も普通に向かっていれば、おそらく試合に間に合わない状況だったと思いますが、地元大分の警察の方々、観戦に来たお客さんが道を開けてくださって、試合できる時間内に到着させてくださった。尽力してくださった皆さんに感謝を申し上げたい。いろんな方のサポートがあって、今日のベネズエラ戦ができた。感謝したい。ありがとうございました。

 

試合は、選手たちがウオーミングアップの時間が取れない中、最善の準備をして、集中した入り方をしてくれた。相手のベネズエラは規律があり球際も強く、切り替えも速かった。その中でしっかり走って、先制点を取って、優位に進められたことは良かった。できれば無失点のまま追加点を奪って勝つことができれば一番良かったかなとは思いますが、相手も力がありますし、これから勝ち切るためにチーム力を高めていきたいと思います。

 

優先順位、相手ゴールに向かう、アグレッシブなプレーをしてくれたと思います。相手に守備を固められた時、うまく前線にボールを運ぶことができない時に幅を使って、DFラインを使ってボールを動かしながら、ボランチを使って動かして幅を使って縦に、という攻撃はしてくれたと思います。試合を重ねるごとに選手たちはよくなってきていると思います。

 

--GKシュミット・ダニエルの起用について。足元の技術、ビルドアップでのプレスの回避など、持ち味を出して期待に応えたのでは

今、質問してくださった中に評価もあったと思いますが、代表初キャップだと思いますが、落ち着いてプレーしてくれたと思っています。足元は落ち着いていて、彼からの起点でDFラインから持ち上がること、プレッシャーを回避して前線に当てて、ビッグチャンスも生まれた。いい自信になる試合。守備の部分も安定していたと思います。

 

--ウオーミングアップ時間がない中で「最善のことを選手がしてくれた」とおっしゃっていた。考えていた試合前の予定との差を教えてほしい。また、攻撃陣は先発と控えにギャップがある。どう改善していくか

まずウオーミングアップですけど、スタートのところで、外でボールを使って息を上げる、長い距離を走るとか、試合を想定したアップはできなかった。確かに、入りの部分で違いはあったのかなと思います。でも選手は落ち着いていて、与えられた環境の中で最善を尽くす、という、いい状況をつくってくれた。ベネズエラも状況は同じです。いい準備をしてくれた。

もう1つの質問ですが、後半途中に出場した選手たちについて。攻撃の部分では、時間差で投入したりとか、勝ってる状況の中でどうするか、考えていたと思いますけど、うまくコンビネーションするのは難しかったと思う。でも、チーム全体で勝ち切るために、途中から出て試合を締める、ということは、やっていかないといけない。攻撃のバリエーションとして最初の4人は今、長い時間を戦っている。前線と中盤の3枚はプレー時間が長い。連係・連動は上がっている。けど、もう1セットくらい選手層の幅とチーム力をアップさせるために、より多くの選手を絡めないといけないと思っています。それが私の仕事。

 

--個々の選手の果敢なチャレンジと、チーム戦術のバランスが崩れている感じを受けた

 

個の特徴を発揮する、チームでの連係・連動のバランスですけど、私自身は崩れたとは思っていません。流れの中では点が奪えなかったし、チャンスを振り返ると、そういう面もあるかもしれませんが。より、合わせられるようにしていかないといけない、と思います。

 

--渋滞の遅延で、試合前の準備で具体的に変更を余儀なくされたことは。また、前線4枚を全員交代しましたが、予定通りだったのか

ウオーミングアップ時間は短かったけど「アグレッシブに戦いを挑んでいく」という、今までと同じことを選手には求めました。入りからアグレッシブにやっていく。そう声をかけただけで、これまでと私自身は変えていません。交代については、ある程度は考えていました。でも、試合の流れの中で交代の枚数や時間については決めようと思っていました。

 

--大迫に代わる選手が出てこない。北川ら、控えの攻撃陣はまだまだだと思う。その中で久保裕也たちのような、新たな選手を呼ぶ考えは

もちろん彼らはリストにも入っていますし、招集の選択肢には入っています。ただ、けがしていたり、チーム内での立ち位置があることを考えて。大迫は非常にいい選手ですし、なかなか彼に代わる選手はいない現状はありますけど、だからこそ、いろんな選手に経験してもらって、選手層を厚くできるように、チームとしての戦い方、戦力になってくれる選手を育てていけるようにしたい。招集に関しては、まだまだいろんな選択肢があると思っています。