東京五輪世代から選出されているDF冨安健洋(20=シントトロイデン)が、DF吉田麻也主将(30=サウサンプトン)と実戦で初めてコンビを組み、PKによる1失点に抑えた。

10月に代表デビューを果たした冨安はこの日が2試合目。1月のアジア杯(UAE)を前にした最後の実戦の場になる今回の活動で、指揮官から主将とのタッグをテストされた。「ラインコントロールとか、麻也さんとコミュニケーションをとることを意識した」と、落ち着いたプレーでベネズエラの攻撃をはね返した。「バックパスや単純な横パスが多すぎて狙われることもあった。もっと縦に攻撃を仕掛けられればよかった」と振り返った。

隣に立った主将から吸収することは多い。188センチながら78キロと吉田主将より体重が9キロ軽い20歳は、フィジカル強化を課題の1つに挙げている。「バチバチやっていた。自分は正面からぶつかっても勝てないから、相手より先に前に入ったり、いろんな駆け引きをしている。麻也さんはポジション争いで先に体を当てたり、強さがあるなと」と、先輩のプレーを間近で見て、自身が改善できる点をあらためて実感した。

ともに守備陣を統率した吉田主将は冨安に大きな期待を持つ。自身が20歳だったころとの比較を求められると「断然いいでしょう、安定している」と笑った。筋力トレーニングを勧めるなどアドバイスも送る主将は「対人の対応、ライン統制、すべての要素が(質が)高い。まだ親善試合で本当の難しさには対面してないけれど、それでもいいパフォーマンスだと思う」と称賛した。

CBにはDF槙野智章、三浦弦太がおり、壁は決して低くない。冨安は「チャレンジャーの立場なので、これからも積極的にプレーしたい」と謙虚に語った。