日本代表のバヒド・ハリルホジッチ元監督(66)が、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)と協会に慰謝料1円と新聞やホームページでの謝罪広告を求めた訴訟の弁論準備手続きが20日、東京地裁で非公開で行われた。

この日、双方の代理人弁護士が出席し、協会側からは(1)訴えの管轄権は契約上、国際サッカー連盟などにあり東京地裁にはない(2)田嶋会長の解任会見での発言は名誉毀損(きそん)に当たらないという従来の主張が改めてなされ、ハリルホジッチ氏側も改めて反論したという。

その中、地裁側から、判決より和解で解決する方が望ましいとの提案がなされたという。そこで、年末に行われる次回の弁論準備手続きまでに、双方が前向きに検討できるかなどを裁判所に伝える流れになるという。

ハリルホジッチ元監督の代理人弁護士は、ニッカンスポーツコムの取材に「この日(次回の弁論準備手続き)で決着することはないと思いますが、その(和解の)場合、どういった内容が良いのかを裁判所に伝えることになると思います」と説明した。

その上で「内容として、双方がのめないようであれば当然、和解しないで反論に戻る形になりますが、21日にどうなるか? というところです。この後、報告して、ですね」と、フランス1部ナントの監督を務めるハリルホジッチ氏に報告し、検討する考えを示した。【村上幸将】