元なでしこジャパン監督の佐々木則夫氏(60)と、元主将のMF宮間あや(33)が13日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで、20年東京五輪・パラリンピック出場を目指す強化指定選手・指導者向けの講話を行い、来年6月のワールドカップ(W杯)フランス大会に臨む、なでしこジャパンへエールを送った。

日本はイングランド、スコットランド、アルゼンチンと同じD組に入ったことについて、佐々木氏は自身が率いていた11年、15年大会に続く3大会連続でイングランドと対戦することに着目し「イングランドは非常に悔しい思いをしている経緯もあるので、日本との対戦には鼻息荒く来ると思う」と予想。それでもイングランドとの対戦が3戦目であることには「よかった。1戦目だったら大変だった」と安堵(あんど)の表情をみせていた。

現在のなでしこについては4月のアジア杯、8月のアジア大会を連続で優勝するなど、いい流れが続いているとし「順風満帆にきていると思う。そこで壁に当たった時に、誰がリードしていくか。そういう(壁に当たる)経験をこれからできればいいんじゃないかな。壁に当たって、それをクリアして本大会に行ってもらえたら」と話した。

宮間は8日(日本時間9日未明)にフランス・パリで行われた1次リーグの組み合わせ抽選会にもドロワーとして参加していた。1次リーグの組み合わせについては「選手が覚悟を持って戦えば負ける相手じゃない」とし、「チームとして、みんなが納得できるようなプレーができればいいんじゃないかなと思います」とエールを送った。

監督、選手として11年女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝や12年ロンドン五輪銀メダルなどの実績を残してきた2人は「覚悟~メダリストの戦い~」と題した演題で、20年東京五輪を目指す競泳や7人制ラグビー、ハンドボール、ブラインドサッカーら他競技の選手、指導者ら約200人へ向け自らの経験を語った。また、男子の森保一監督も聴講していた。