日本(FIFAランキング27位)は30日にW杯カタール大会アジア2次予選でモンゴル(同190位)と対戦する。

2次予選は新型コロナウイルスの影響で延期が続き、日本の試合は1年4カ月ぶり。会場は千葉・フクダ電子アリーナで、国際Aマッチ開催は初めて。コロナ禍でモンゴル開催ができず、相手のホームゲームとして日本での開催が決まった経緯がある。ホームだけどアウェー、未知なるフクアリ…。敗退が決まってる相手との力の差は歴然だが、気がかりな点はある。

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W杯予選はここ15年ほど、ホームの場合はジーコ監督が愛し、圧倒的な勝率を誇る埼玉スタジアムで開催されてきた。今回は特別な事情でアウェー扱い、国際Aマッチで初めてフクアリが使用される。本来、昨年3月に敵地で対戦予定だったが、コロナ禍で延期に。モンゴルは今も新型コロナ対策の制限が厳しく、モンゴルのホームゲームとして日本での開催が決まった。

日本協会は、複数の会場候補をモンゴル連盟に提示。その中で、相手が選んだのがフクアリだった。モンゴルのホームゲームのため、会場の費用はモンゴル連盟の負担となる。日本協会関係者によると、フクアリの使用料が他会場に比べて安いこと、空港からのアクセスが良く、移動もスムーズ。都心に比べ宿泊費用も安く、諸経費を最小限に抑えることができることが理由。相手の懐具合から、未知なるフクアリ開催が決まったようだ。フクアリは、無観客なら、さらに使用料が安くなるといい、かつ“日本ホーム”のアドバンテージをなくせるため、無観客開催になったという。

モンゴルで行われていた場合、開催予定のスタジアムは人工芝だが、フクアリは天然芝。この点は、日本に追い風となりそう。モンゴル代表のボジク監督は「無観客とはいえ日本にはホームのアドバンテージがある。ピッチの状態も(モンゴルとは)違う。でも、言い訳せず、決まったことを尊重してベストを尽くす」と話した。

○…海外組は試合後も行動が制限される。モンゴル戦後、選手は宿舎で新型コロナの検査を受け、陰性確認後に解散する。コロナ禍で、特別な防疫措置を講じることで開催が認められ、海外組は帰国した。行動は競技会場、練習場や宿泊場所の往復のみに限定されている。通常、解散後は外食に出て久しぶりの日本での食事を楽しむなど、リラックスして英気を養うが、今回は一切禁止。国内組も解散後は、所属のJクラブの規則にのっとっての行動となりそう。無事に所属クラブに戻るまでが、W杯予選という状況になる。