Jリーグに194センチの大巨人がやって来る。名古屋は21日、オーストラリア代表FWジョシュア・ケネディ(26=カールスルーエ)を完全移籍で獲得したと発表した。06年W杯ドイツ大会から日本の前に立ちはだかってきた長身FW。17日のW杯アジア最終予選日本-オーストラリア戦でも、後半14分にセットプレーからのボールを闘莉王と激しく競り合い、ケーヒルの同点弾につなげている。

 リーグとACL制覇を目指す名古屋の強化はもちろん、間接的に日本代表のレベルアップにつながる「大型補強」だ。Jリーグの中で世界基準の空中戦、高さと強さを体感できる。格好の“練習台”だ。

 日本代表DF中沢は「僕らにとってもいいことじゃないですか。大きいだけじゃなく、ポストプレーも足元(の技術)もしっかりしていてパワーもある選手。名古屋戦が楽しみです」と期待した。17日に対戦し、昨日までの敵が味方となる名古屋の日本代表GK楢崎も歓迎している。「Jリーグなら、相手DFはヘディングで競り負けるという前提で対処しなきゃいけないと思う」と話した。

 DFは経験がものを言う。特に日本代表のセンターバックは闘莉王、中沢に続く選手の台頭が急務。世界を見渡せば、イングランド代表の2メートルFWクラウチなど長身FWは多い。「W杯4強」を目指す日本のDF陣には、Jでケネディを乗り越えるたくましさが求められる。【八反誠】