日本代表GK楢崎正剛(33=名古屋)が、人さし指の甲の骨折で全治10週間と診断された。名古屋が25日に発表した。楢崎は23日のG大阪戦で左手甲を負傷、「左手第2中手骨骨折」として、24日に名古屋市内の病院で手術を受けた。これで、招集が確実だった9月の日本代表のオランダ遠征は不参加。回復が長引けば、今季中の復帰も厳しくなる。来年のW杯南アフリカ大会に向け、守護神を欠いた日本代表の調整にも、狂いが生じることになる。

 楢崎が大けがを負った。日本代表の守護神として、何度もピンチを救ってきた「手」の故障だ。部位は、左手甲の人さし指の延長線上。エックス線検査の結果、ひと目で骨折と分かるほどはっきりと折れていたという。名古屋の関係者は「1日も早く戻ってきてもらうしかないが、こればかりは状況を見ないと」と険しい表情。24日に手術を受けて入院中で、近日中に退院する見込みだが、診断は全治10週間。約3カ月の長期離脱を強いられる。

 アクシデントは23日G大阪戦で起きた。ロスタイムにMF遠藤のシュートを珍しくファンブル。すぐに右に跳んでセーブした際、こぼれ球に突っ込んできたDF下平と交錯した。楢崎は痛みを押して最後までプレー。直後にMFマギヌンが決勝FKを決め、勝ち点3を奪ったが、劇的勝利の代償は何とも高くついた。

 楢崎不在が岡田ジャパンに与える影響は大きい。不動のGKとしてW杯アジア最終予選も含め、国際Aマッチ最近6試合連続フル出場中。現在の代表メンバーで唯一、3度のW杯を経験し、DF中沢主将(横浜)を陰から支えるなどピッチ外でも存在感は大きい。都築(浦和)、川島(川崎F)ら代役候補はいるが、経験不足は否めない。偶然にもこの日は、岡田監督の53歳の誕生日。新たな勝負の年のスタートに、皮肉にも暗いニュースが飛び込んできてしまった。

 クラブはこの日朝、日本協会に故障の状況などを報告した。9月のオランダ遠征2試合には参加できず、代表の今季残り試合をすべて欠場する懸念もある。楢崎にとって4度目、岡田監督が「4強」と目標を掲げる来年のW杯への調整に、狂いが出るのは確実だ。楢崎は故障に強く、ケガをするたびに徹底したリハビリで診断より早く復帰してきた。驚異的な復帰を果たす可能性もあるが、岡田ジャパンに暗雲がたれ込めたのは確かだ。