監督不在の新生ジャパン初陣2連戦が、一転してアルベルト・ザッケローニ新監督(57)へのアピール舞台になった。30日、日本代表のチェゼーナDF長友佑都(23)、シャルケDF内田篤人(22)、フランス2部グルノーブルからロシア1部トムへの期限付き移籍がクラブ間合意しているMF松井大輔(29)が相次いで帰国した。9月4日のパラグアイ戦(日産ス)、同7日のグアテマラ戦(長居)は原博実強化担当技術委員長(51)が代行監督を務めるが、「選手がいいスタートを切らなければ」(松井)と、気合十分だった。

 「代行監督」での新たなスタートにも、帰国した欧州組3人のモチベーションは少しも下がっていなかった。内田は「代表に呼んでもらえれば、監督がだれだろうと一生懸命やるだけ」と。長友も「監督がいまいが、パラグアイにはW杯で悔しい思いをしているので絶対勝ちたい」。松井は「監督どうこうより、選手たちがいいスタートを切らないと」と燃えていた。

 くしくもこの日、日本サッカー協会が日本代表の新監督にザッケローニ氏の就任を発表した。原技術委員長が代行監督として指揮を執る9月の代表2連戦で、新監督はベンチには入らないが、スタンドから視察することが決まった。テーマを見いだしにくかった親善試合が、一転して新監督へ欧州での成長を直接アピールできる舞台に変わった。

 28日のセリエA開幕戦で、昨季2位ローマと対戦した長友は、エースFWトッティ、フランス代表MFメネズを完封。アウェーでの引き分けに貢献し、「本当にレベルの高い相手と試合ができて、メンタル的にも鍛えられている」と成長を実感している。

 内田はシャルケのマガト監督の猛特訓で「持参したジーンズをはけなくなった」ほど太ももが大きくなった。チームではスペイン代表最多の44得点を挙げているFWラウルと一緒に、ドイツ語を学んでいるという。「(33歳で)練習も一番きついと思うのに手を抜かない。その姿勢はためになる」と刺激を受けた。

 松井も「モチベーションはすごく高い」。3選手とも31日、9月1日は自主的に調整し、2日からの代表合宿に合流。W杯の雪辱を合言葉に、パラグアイ戦に備える。【塩谷正人】