U-21日本代表のFW永井謙佑(21=福岡大)が複数年契約を希望していることが25日、分かった。抜群のスピードを武器にA代表の経験もある永井には、J各クラブが猛烈にアプローチ。この日までに加入先は、名古屋、東京、浦和、神戸に絞り込まれていた。アジア大会の活躍で、プロA契約の条件を満たしたこともあって、福岡大の乾真寛監督(50)は「A契約なら複数年は当然。交渉は週明けからですが、そういう話になっていくでしょう」と話した。

 規約上、C契約は1年契約しか結べないが、A契約なら複数年が可能。もっとも、各クラブはチーム内のバランスなどを考え、複数年には消極的。2年目以降の年俸を巡ってマネーゲームになることを危ぶむ声もある。各クラブが「2年目以降の交渉はしない」と申し合わせているともいわれる。しかし、乾監督は「ルールではなく、単なる申し合わせなら意味がない。すでに実績のある選手に対して、ほかの新卒選手と同じように考えることの方がおかしい」と話す。

 現状で各クラブから出されている条件はC契約の上限の年俸480万円。今日26日に本人が帰国した後、絞り込んだ4クラブと獲得へ再挑戦する意欲をみせる地元福岡との話し合いに臨む予定だ。「仮にすべてのクラブが単年契約を求めてきたら、1年だけどこかでプレーして翌年移籍すればいいだけ」と乾監督。「永井だけでなく、後に続く選手にとっても大事な話。大学の選手に夢を持ってほしい」と話している。