サッカー日本代表は9日午前、ドーハ市内の競技場でW杯アジア3次予選タジキスタン戦(11日、ドゥシャンベ)に備えた調整練習を実施した。

 FKの名手、MF遠藤保仁(31=G大阪)が「予行演習」を終えた。この日の全体練習後、ドーハ入り後初となるFKを蹴った。右足内転筋痛を抱え、夏場以降は所属のG大阪でもセットプレーを蹴っていないが、「(足の)状態は良くなっている。止まっているボールを蹴る回数を増やしていきたい」。ドーハでの最後の練習で最大の武器のチェック。劣悪なピッチが待つタジキスタン戦では、セットプレーが大きなカギを握るだけに、遠藤が復調すれば大きい。

 FKを武器とする本田も故障からの復帰途上で招集されていない。遠藤がFKを蹴ることができれば、得点のチャンスはさらに広がる。ピッチがどれだけ悪くても、セットプレーならば止まっているボールを蹴る。経験豊富な“日本の心臓”は、過酷なアウェー戦への準備を終え「(タジキスタンは)初めて行く国だから、うれしくもあります」と余裕を漂わせ、決戦の地に向かった。