【クアラルンプール21日=福岡吉央】右から永井が決める!

 今日22日のロンドン五輪アジア最終予選マレーシア戦(アウェー)に臨むU-23(23歳以下)日本代表は、FW永井謙佑(22=名古屋)が右MFとして先発する。相手は後半30分以降の失点が多く、オフに減量に成功した永井は俊足を生かして、右サイドから大量得点をもたらす。残り2試合の同予選で日本は現在C組2位。1位となれば5大会連続の本大会出場が決まり、2位ならプレーオフに回る。この日は直前の合宿地シンガポールから現地入りした。

 チーム一の俊足が右サイドからマレーシアを切り崩す。左ふくらはぎの負傷で招集できなかったMF清武弘嗣(22=C大阪)に代わり、FW永井が試合では初めて2列目の右サイドで起用される。引いて守ることが予想される相手に対し、右サイドから突破を試み、大量得点への足掛かりを作る。

 「右は名古屋でもやっているので問題ない。大量点が必要なので、積極的に仕掛けてダイナミックにプレーしたい。後ろがしっかり守ってくれるので、あとは自分たちが決められれば」

 試合会場で行われたこの日の公式練習では、先頭に立って声を出し、もり立てた。ピッチは部分的にデコボコだったが「多少だし大丈夫。スピードにも問題はない」と前向きだ。

 永井にとってマレーシア戦の相性も抜群だ。一昨年の広州アジア大会では先制点を奪い、昨年9月の最終予選でも途中出場ながらFW山崎の得点をアシスト。蒸し暑いアウェー戦でも期待は高まる。

 マレーシアの弱点も分析済みだ。右から永井がサイドを深くえぐることでDFラインを崩し、スペースを作るのもプランの1つ。「前半早めに点を取らないと厳しくなる。早く点を取って自分たちの流れに持ち込めるようにしたい」とイメージを膨らませる。

 既に最下位で予選敗退が決まっているマレーシアは最終予選4試合で9失点しており、うち6失点が後半30分以降に許したもの。序盤から得点を重ねて意気消沈させ、終盤にさらにダメ押し点を奪えば、総得点差で首位を譲るシリアに重圧をかけられ、逆転1位浮上もあり得る。

 スタミナも問題はない。昨年の名古屋入り後はクラブやU-23日本代表でも途中出場が増え、体にキレが出ず、体力面を不安視した時期もあった。だが、同年9月に結婚後、妻の作る野菜たっぷりの鍋をオフの間も食べ続け、体重を3キロ減量。キレが戻ったことで自信も深まった。5日のシリア戦でもフル出場で1得点を挙げている。

 関塚監督も「(シリアとの)総得点(争い)というのもある。チャンスを作ったら得点に結びつけることが必要。得点への意欲、決定力に期待している」と奮起を促した。「プレッシャーはあるがやるしかない。走ってゴールに突きさすだけ」。関塚ジャパンが誇るいだてんが首位浮上へと導く。

 ◆ロンドン五輪出場への条件

 アジア最終予選各組1位が出場権を獲得する。各組2位の3チームはアジア第4代表を決めるアジアプレーオフ(ベトナム)に進み、セントラル方式のリーグ戦を実施。首位のチームがアフリカ第4代表セネガルと英国で大陸間プレーオフを行い、その勝者が五輪出場権を得る。<過去の苦戦した日本の五輪予選>

 ◆04年アテネ大会

 1位だけが出場権を得られる最終予選は日本ラウンド初戦でバーレーンに敗北。バーレーン、UAEと勝ち点で並ぶ大苦戦を強いられ、DF闘莉王が太もも痛で離脱した。危機を救ったのがFW大久保。レバノン戦で決勝点を挙げると、UAE戦でも2得点で快勝。3大会連続の五輪に導いた。

 ◆08年北京大会

 サウジアラビア、カタール、ベトナムとの最終予選は、得点力不足で苦戦。カタールにアウェーで敗れてグループ2位に転落し、自力突破が消滅した。そんな中、当時A代表監督だったオシム氏が急性脳梗塞で入院。奮起したイレブンはベトナム戦に4-0で快勝して首位を奪回すると、最後のサウジアラビア戦は捨て身の守備で引き分け、グループ1位を守り抜いて五輪切符を獲得した。