なでしこジャパンMF沢穂希(33=INAC神戸)がチームメートを仮想敵国とし、金メダルロードを歩む。ロンドン五輪組み合わせ抽選から一夜明けた25日、沢は兵庫県内で、カナダ戦から始まる1次リーグへ「まずは初戦がどの大会も大事。しっかり勝つ」と1戦必勝を誓った。初戦のカナダ(7月26日)、2戦目のスウェーデン(同28日)と欧米勢との対戦が続くが、INAC神戸に新加入する2人の長身米国人を仮想カナダ、スウェーデンとして練習を積む。

 沢が仮想カナダ、スウェーデン戦へギアを入れる。前日の組み合わせ抽選の結果を受け、1次リーグ突破への強い思いを語った。

 「まずは初戦がどの大会も大事になる。しっかり勝って勢いづけられれば」

 初戦のカナダ戦、2戦目はスウェーデンと欧米勢との対戦が続き、第3戦では南アフリカと対戦する。沢は「欧米の選手は日本よりもフィジカルが強い。前に身長が高くてスピードのある選手がいてキープもできる。アフリカは過去にナイジェリアと1回だけやったことがあるけど、欧米とはジャンプ力やスピードが違う感覚。身体能力も高く、滞空時間も長い」と、冷静に相手を分析した。

 毎日の練習で五輪対策を講じる。INAC神戸と仮契約を交わした長身のMFベバリー・ゴーバル(23=175センチ)、身体能力が高いDFレベッカ・モロス(26=165センチ)の2人の米国人が24日から合流した。2人は仮想カナダ、スウェーデンの役割を果たす。すでに紅白戦で対戦する機会もあり、星川敬監督(35)は「テクニックとサイズの両方がある選手はなかなかいない。セットプレーでも皆、そこ(の高さ)に届くんだと驚いていたし、間合いとかいい練習。そういうの(五輪に向けての対策)にもなる」と、なでしこジャパンへの波及効果も口にした。

 22日の福岡AN戦で良性発作性頭位めまい症から復帰。29日のAS狭山戦では今季初の先発出場が濃厚で「やっとサッカーができる状況に落ち着いた。もっとコンディションを上げて、いい状態で18人に選ばれたい」。まずはチームで欧米対策を徹底し、万全の状態で五輪を迎える。【福岡吉央】