<W杯アジア最終予選:日本1-2ヨルダン>◇B組◇26日◇ヨルダン・アンマン、キング・アブドラ国際スタジアム

 PKの名手、MF遠藤保仁(33=G大阪)がまさかの失敗だ。香川のゴールで1点差に追い上げ、勢いに乗る後半26分。内田が倒されて得たPKのキッカーを任されたが、右へ蹴ったシュートは、横っ跳びしたGKにセーブされた。最後まで対面するGKの動きを見極めて蹴る「コロコロPK」が代名詞だが、この大事な場面では強く蹴ったシュートが痛恨の失敗となった。外した瞬間、天を仰いで両手をパンとはたいた。試合後は「自信を持って蹴った結果」と唇をかんだ。

 蹴る直前には緑色の光を顔に浴びる妨害を受けた。08年のバーレーンとのW杯予選ではレーザー光線を顔に照射される妨害を受けながらPKを成功させたが、今回は決められなかった。それでも「次(オーストラリア戦)は勝たなきゃいけないので集中して迎えたい」と前を向いた。

 ◆遠藤のPK失敗

 Aマッチ通算10ゴールうちPKでは3点をマークしているが、失敗は今回が初めて。10年W杯決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦では、PK戦の1人目で成功した。J1リーグ戦では、27回のPK機会で歴代2位の24得点(1位は福田正博で26得点)。過去に3度失敗しているが、その成功率は8割8分9厘を誇る。