東アジア杯(20日開幕・韓国)に出場する日本代表メンバー23人が15日発表され、ロンドン五輪代表の横浜FW斎藤学(23)が代表初選出。得意のドリブルで新風を送る。

 いろんな意味でツイてるぞ!

 横浜FW斎藤はこの日、横浜市内で練習。「試合に出られるチャンスがあるかも分からない。やるべきことをしっかりやりたい」と、初のA代表へ気を引き締めた。昨夏ロンドン五輪でも見せたドリブルでザッケローニ監督に猛アピールする。

 実は開催地の韓国では、縁起の良い?

 怪事件があった。5月下旬にチームの遠征で滞在し、初日の夜にソウル市内のホテル自室で幽霊に遭遇したという。就寝中に窓をたたく音で目が覚め、呼び鈴が鳴ってドアを開けると誰もいない。「12階の部屋なのに…。あれは絶対に幽霊です」。同部屋のGK六反には「ドアを開けたから幽霊が入ってきちゃった」と青ざめた顔で言った。

 しかし恐怖を引きずることなく、翌日の現地クラブ(警察庁FC)との練習試合で得点。6月のJ2松本との練習試合でハットトリック。30日のナビスコ杯鹿島戦で右足ミドルを決め、13日のリーグ大宮戦では驚異の4人抜きゴール。何かに取りつかれたかのように得点を量産している。

 韓国は柿谷(C大阪)や鈴木(柏)らと一緒に07年にU-17W杯に臨み、1次リーグで敗退した場所。今回は昨夏五輪の3位決定戦で敗れた韓国との再戦でもある。「韓国に負けた悔しさはある。(5月の遠征で)韓国人相手にやってるんで、そこを生かしたい」。「ハマのメッシ」が一気に“化ける”チャンスだ。【由本裕貴】

 ◆斎藤学(さいとう・まなぶ)1990年(平2)4月4日、神奈川県生まれ。横浜下部組織から09年トップ昇格。11年にJ2愛媛で14得点とブレークし、12年から横浜復帰。今季公式戦4得点。169センチ、68キロ。