なでしこジャパン最年少のFW岩渕真奈(20)が、世代交代を加速させる。なでしこは16日、千葉県内の施設で東アジア杯(20日開幕、韓国)へ向けた合宿をスタート。「とにかく試合に出たいです」と熱望する岩渕は、男子学生も交えた紅白戦で、豪快なゴールを決めてアピールした。

 岩渕が代表デビューを果たしたのが前回10年大会。台湾戦で2ゴールを決めて得点王にも輝いた。だが記念のトロフィーは1度触っただけで箱の中で眠ったまま。「過去の栄光はポイッとして、またしっかり頑張りたい」と、その目は未来を見つめる。

 6月の欧州遠征では2試合の出場時間がロスタイムを入れても10分程度。交代出場の1番手が自分ではなかったことにも悔しさが残った。「試合に出て伸びる部分がたくさんある。今度は3試合270分あるうち、10分以上は出たい」と意気込んでいる。

 欧州遠征で戦ったドイツでは、同世代の選手が多く出場していた。「自分たちも若手が頑張って、少しずつ変えていかなければならない」。ドイツでは当たりの強さに慣れ、パスの精度、速さも増した。岩渕がなでしこにもたらすものは大きい。【千葉修宏】