東アジア杯3連覇に挑むなでしこジャパンが18日、日本国内での合宿を打ち上げ、韓国入りした。エースのFW大儀見優季(26=チェルシー)は、さまざまなことにトライしながら優勝することが重要だと力説。練習で磨いてきた本田圭佑(CSKAモスクワ)ばりの無回転シュートを決める意気込みを見せた。

 明海大男子学生との練習試合(約15分×2本)、なでしこ同士の紅白戦(約15分1本)で合宿を締めくくった大儀見は、東アジア杯について「3連覇はしなければいけない。でもいろんなことにトライしながら3連覇したい」。現在取り組んでいる新技をお披露目することを誓った。

 それは本田圭佑やC・ロナルド(Rマドリード)が得意とする無回転シュート。ドリブルの流れの中でミドルレンジから打てるように練習を重ねてきた。「プレーの幅を広げる意味でも試合で使えるものにしたい。ミドルから打てば(DFが前に出るので)そこにスペースが生まれる」という。

 昨季女子ドイツリーグの得点王。6月の欧州遠征では大柄な相手に当たり負けせず、巧みにボールを収め、ゴールも決めた。その実績からピッチ外でも影響力を増している。今合宿前には「自分を変えたいという思いが伝わってきた。刺激を与えたいと思っていろんなところへ連れて行った」と“妹分”岩渕とトレーニング。DF有吉やFW高瀬にもアドバイスを送る。「組織として考えた時、自分だけ伸びても意味がない」という思いからだ。

 本田の「個を伸ばす」という言葉をはじめ、男子選手の発言もインターネットでチェックする。「どういう表現をしているのか、何を本当に伝えようとしているのか勉強になります」。すべてはなでしこが再び世界一となるため。まずは東アジア杯で、これまで培ったものを見せつける。【千葉修宏】