【コスタドサウイペ(ブラジル)6日(日本時間7日)=菅家大輔】ザックジャパンが「幸運の組」に入った。W杯ブラジル大会の組み合わせ抽選会が行われ、日本はコロンビア、コートジボワール、ギリシャと同組の1次リーグC組となった。「死の組」の可能性が高かったが、難敵とはいえスキはある相手国。1次リーグで勢いに乗れば、目標である10年南アフリカ大会の16強越えも現実のものになるかもしれない。初戦は14日(日本時間15日)にコートジボワールと対戦する。

 ザックジャパンに追い風が吹いたかもしれない。06年W杯ドイツ大会で優勝したイタリア代表主将だったカンナバロ氏が引いた日本は導かれるようにC組へ。南米では中堅のコロンビア、欧州の出場国では下位と言えるギリシャ、アフリカの雄コートジボワールと同組になった。

 「験担ぎもしたことないし、抽選自体を重要視はしていない。自分たちがどう挑むかが大事。今までやったことのない国と対戦したい」とザッケローニ監督は話していたが、まさに幸運とも言える抽選会となった。

 ギリシャはW杯出場3回だが決勝トーナメント進出経験はなし。大柄でフィジカルを前面に押し出すものの、DF陣は俊敏性に欠くために、日本の速さが通用する可能性は大きい。

 コロンビアはFWファルカオら攻撃陣が強力とはいえ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイと比べれば南米の中では中堅国と言える。

 コートジボワールは強豪ではあるが、DF陣にムラがある。W杯優勝経験3カ国と同居の「死の国」すら予想されていたが、それと比べれば「幸運の組」と言えるに違いない。「自分たちが仕掛けていかないといけない。そのためのメンバー構成をしたい。候補は60人ほどいる。最後の最後までメンバーは分からない」とメンバーを厳選する意向の指揮官は、これから本番に向けて強化を図る。

 移動距離もマナウスを回避できたことで、北東部とはいえレシフェ、ナタルは環境が似ている。冬ながら湿度は高いが真夏の蒸し暑さに慣れる日本にとって、欧州のギリシャに比べると適性がある。1次リーグ突破で勢いに乗ることができれば、史上初の8強すらイメージできる組み合わせとなった。