U-17(17歳以下)女子W杯(コスタリカ)で初優勝したリトルなでしこが7日に帰国し、都内のホテルで優勝報告会見を行った。日本の女性監督として初めてFIFA(国際サッカー連盟)主催の世界大会を制した高倉麻子監督(45)は、笑顔あふれる指導法で「高倉ワールド」を展開。なでしこジャパン次期監督の筆頭候補に浮上した。早くも今夏から「ヤングなでしこ」として再スタートを切る。<高倉監督一問一答>

 -大会を振り返って

 高倉監督

 選手21人全員とスタッフが心を1つにして優勝を勝ち取れた。育成のために、地方の指導者の方も力を貸してくれた。

 -勝因は

 高倉監督

 結束力が高く、それをピッチで表現してくれた。いろんなところから攻撃できて、いろんな人が点を取れた。それがチームの強み。

 -一発芸や川柳の他に工夫したことは

 高倉監督

 学校の教材からレジュメを作り、学力テストを行った。雑学テストなどをやることで選手の面白い一面が見られた。

 -監督自身、リラックスで心掛けたことは

 高倉監督

 読書が好きで、松本清張の本を持っていったけど、ほとんど読めなかった。布団に入って読もうとしたけど、1行か2行読んだら寝てしまった。

 -今後、A代表を指揮したい思いは

 高倉監督

 自分に希望はないけど、与えられたところで精いっぱい、子供たちに希望を与えていきたい。

 ◆高倉麻子(たかくら・あさこ)1968年(昭43)4月19日、福島市生まれ。小学時からサッカーを始め、和光大卒業後、読売ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)に入団。パス、ドリブルに非凡な才能を見せ第1回、第2回W杯に日本代表として出場。MFとして背番号10をつけ「女ラモス」の異名をとるなど、創始期の女子サッカー界をけん引した。引退後は普及に努め、13年にU-16日本代表監督に就任。現役時代は163センチ、50キロ。夫はサッカー指導者の竹本一彦氏。