16年リオデジャネイロ五輪を目指す手倉森ジャパン(U-21日本代表)のフィジカルコーチに、A代表コンディショニングコーチの早川直樹氏(51)が就任することが30日、決定的となった。日本協会関係者によると、18年W杯ロシア大会に向けて発足するアギレジャパンへの入閣を推す声も根強かったが、後進に道を譲る意向を固めたという。同時に、A代表を本格指導して13年の経験を生かす可能性を模索。未来のW杯戦士のリオ世代に、蓄積を落とし込む役割を任された。

 G大阪、市原(現千葉)などを経て99年に日本協会入り。AからU-23、U-20、U-17の各代表を統括するチーフアスレチックトレーナーを務め、01年からはA代表中心に指導してきた。W杯は02年の日韓大会から4大会連続で参加。トルシエ、ジーコ、オシム、岡田武史、ザッケローニの各監督の下で体調管理やリハビリに力を注いだ。今年1月にリオ世代が出場したU-22アジア選手権(オマーン)にも同行していた。

 選手の信頼も厚く、5月のW杯壮行試合キプロス戦で負傷から復帰したDF内田篤人(26)が、得点後、真っ先に早川氏らに抱きついて感謝したことでも話題になった。五輪予選が行われる予定の中東などアジアの戦いも熟知。豊富な知識で5歳下の手倉森監督を支えていく。