試しながら勝つのがアギーレ流だ!

 日本代表のハビエル・アギーレ監督(55)が4日、初陣となる親善試合ウルグアイ戦(5日、札幌ド)の公式会見に出席。ウルグアイ戦と9日のベネズエラ戦(横浜国際)で22人全員の選手を起用する意向を示しながら、「試しながら勝つのが代表監督の、私の仕事。失望はさせない」と力強く宣言した。試しながら勝つという難しい仕事を、代表監督として経験が豊富な「中米の名将」が就任初戦で体現する。

 経験豊富なアギーレ監督が、言葉の端々に余裕と自信を感じさせた。強豪ウルグアイが相手でも、勝利への期待が高まる中「良いプレーをして勝つことを常に目指していきたい。準備期間は短いが、関係なく勝ちにいきたい。初戦のイメージは大事。失望させることはない」と言い切った。

 初戦必勝を求めるなら、現時点でのベストメンバーを起用することが得策。だが、新監督は「これがベストという選手の上位11人を拾っていくわけではない。今回の2試合で、できるだけ多く、できれば22人を見たい」。ウルグアイ戦、ベネズエラ戦で幅広い選手起用の方針を明かした。

 前任者のザッケローニ監督は代表監督が初体験だったためか、準備期間の短さを常に口にした。「最善を尽くす」とは言うものの勝利を約束することもなかった。ただ、アギーレ監督は「選手を試しながら勝利を求めて戦わなければいけないのが、世界の代表監督の仕事であり、私の仕事である」とキッパリ。メキシコ代表監督として2度、W杯に出場した豊富な経験に基づく自信を漂わせた。

 選手には「豊富に走り、良いプレーをして勝つ」ことを要求。「フェアプレーを重視するが、それは戦わないという意味ではない。全てのボールに強くいく。ウルグアイに敬意を表するが、恐れることはない」。日本に足りないとされる球際の激しさにもこだわる。

 先発メンバー、主将は試合前のホテルでのミーティングで発表する意向。「ウルグアイは強いが、(日本が)走らない、戦わない、競争しないという言い訳はできない。(サポーターも)良いプレーをいくつかして勝つことができれば喜んで帰れると思う」。試して勝つというアギーレ流で、新生日本代表の戦いがスタートする。【菅家大輔】